浜崎あゆみ2008と2009コンサート総合レポート
第一章:暴虐ロックMirrorcle World編
〈Mirrorcle World〉、浜崎あゆみの十周年記念シングルとして、究極の聴覚暴力美学を聴かせた、いや、見せたのだ。
「鏡のような奇跡、そして幻の世界」という美しい名づけながらも、〈STORM〉に変名してもよいのでしょう。何故かと言うと、あくまて個人的な感覚ですが、やはりその曲自体は嵐のようです。
第一楽章として流れているのはクラシックっぽいイントロ、森と草原で生物たちが晴れた天気で調和的に共生しているようなシーンを想像せざるを得ず、このままそのようにエレガントに進んでいくと思ったら、なんと聴衆たちの耳を酷く裏切るのだ。
そこで、人工製品のモデムのサウンドが入ってくると、第一楽章の快晴が潰されてしまい、そして第二楽章へ。
あくまで個人的な画面ですが、雨がそっと降り始まった。最初はシトシト降る霧雨。すべてを壊しつくしはじまっているように。
軍歌っぽい音が凛々しく展開していき、あゆの声と伴い、雨勢もそれにのって荒く激しくなりつつあるのだ。
Bメロなんてない。
けれど嵐が急に不意に襲いはじまった。しかも絶えない勢いですべてを吹き飛ばすような荒天だ。
サビだ!
サビに入る瞬間、まるで落雷が襲ってくるように、草原にいる動物たちも高速で逃げ出した。
アレンジって、一般的に歌手の声をサポートし、それと融合する場合が通常でしょう。だが、この曲のサビは全然そうでもなく、逆にあゆの歌声と戦いあうように、両方も荒々しく乱暴の姿を見せ、聴覚的に聴衆たちに暴力を振ってそうで、耳から嵐を浴びせそうです。
それにしても、とても美しい聴覚的な暴力だ。
騒音だと思う人も少なくないと思うが、サビのリフレーンの中、色々な凝っている工夫が聴こえます。
たとえば、サビのアレンジにはちょっとした旋律も入れるのだ。そして、第一行と第二行の歌詞が終わった途端登場した象の鳴き声だったかのような効果音が、あゆの吠えの覇気を引き続くのは見事な腕です。
アレンジは暴れたが、作曲は極めてシンプルだ。
Bメロないのですが、Aメロ歌い終わった途端サビへ。サビの第一行~第三行はすべて同じ旋律で作成され、最後の第四行さえもやや変形されたという平たい作曲の組織。
シンプルな作曲と複雑なアレンジの配合は、初めて聴いたとき、サビに入る瞬間は本当に気分爽快ですべてが開き直るようになるというようなスッキリとした覚悟を感じ取ったのだ。それは、目の前の世界がモノクロからカラフルに嵐で変化し、絶望に、そして強烈に世の中へ不満を訴える心境です。それにしても、歌詞には不安である気持ちを感じれます。
この曲の歌詞は実は、全部疑問句だ。
作詞者として、あゆはこうして何を言いたいのだろう。
二回目のサビが終わってから登場したロックな調の演奏、それからの変調でいきなり静寂を招き、そのままそのような感じで行くと思ったら、曲調は再変化しちゃった。
そこで第三楽章の区分として巧妙に入れたガラスの割れ音は称賛に価する創意工夫だと思っております。
この曲ではモデムとここのガラス割れの効果音は極めて素晴らしいアレンジだ。機械的、有機的な音で飾られ、それからの変化を追跡し、自然に別次元の世界へと聴衆を連れて行く。
傷心と疑問まみれの心境が崩れてしまい、続きは普通の女性歌手できない、いいえ、出来ない男もかなりいる、というようなパワー満点の雄叫び!
はじめに聴いたときは本当に盛り上がれたのだ。でも喜びの盛り上がりではなく、悟りと悲しみまじりの盛り上がりです。
あゆはちょくちょく文字を使わずに、このようにWOW~YEAHを歌詞に入れるのですが、ここに入れたのが最も適しているのだ。コトバなんていらない。単純な吠えですべてを解放させるのが一番!
獣化する野性のようです。
サビは最後に再登場したが、ここでのアレンジには微妙な変化を感じたのだ。なんとなく、十数人のあゆが合唱しているような勢いで、第三行のあとまたWOW~YEAHとの吠えが階層感を向上させていく!
核爆弾のような嵐だな、最後のサビは。元々激しかった雨勢はさらに、まさかに、そしてさすがに、強くなっていくことが出来るとはな。
んで、しばらく終わったのですが、しかし嵐が消えてしまってからは虹が現れるという期待は裏切られる。
「泣かないでいられるのは、強くなったからそれとも」
第四楽章はまた変調。仕上げは遺憾のあまり、聴衆をいろいろ考えさせる歌詞と曲調を通して、後引きを起こして継続させている。
曲は楽章の起承転結が全然予想できず、無関係の各段をそれぞれ絶妙に連結した神業です。
神のアレンジ、鬼のボーカル、マイ神曲がこれで2008年につい誕生!
こんなJ-pop離れの曲を作った中野先生は来週発売になっているあゆの新アルバム《Next Level》で多数の曲を担当してアレンジしてくれて、楽しみです!
(お勧めの聴き方:大きい音量で、CDの高音質で、良いステレオ或いはイヤーホーンがベストです。ノートパソコンで聴くのは遠慮。イヤーホーンの選択は要注意)
あゆはお人形さまみたいなルックスと雄々しいパワーを同時に有する、という激しいギャップが面白くてツボです。
こんな歌を、あゆが黄金の女船長の姿で飛行船に乗り、歌った。
2008年11月1日に、私は台北アリーナでそれを観て、そこで聴いて、あゆと皆と獣化しちゃった(笑)。
- Apr 01 Wed 2009 23:51
暴虐ロック浜崎あゆみ 〈幻鏡〉
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