今まで一度だけ日本に行ったことがあります。
去年7月、友達に依頼され、神戸で行われた「ASICSアシックス日本素材フェアー」に「通訳」として参加しました。
今はもう退職したのですが、友達はある皮革会社の秘書でした。
仕事経験が得られることが一番大切。それに、全て無料で海外に行けることは素晴らしい!
その頃はまだ若いし日本語は下手で未経験の僕は、去年6月19日その依頼の電話を受けた瞬間、「えぇぇぇぇぇぇ~~マジで?」「すごい!」「人生は変われるかも!」
と大興奮したのを覚えています。
でも、その後は非常に不安で、「僕にできるかな?」と心配になりましたが、どうしてもこの珍しいチャンスをしっかりつかみたいと思い、思い切ってやることにしました。
日本語を長い間勉強していましたが、今まで日本人との接触は全くありませんでした。もちろん、実戦の経験も。
今考えると、自慢できる大胆な決定です。
それから、日本語の勉強を今まで以上にやりました。敬語や商業用語、あらゆる単語または文法をいっぱい。人生の中で、一番真剣に日本語を学んだ時でした。
7月20日、いよいよ出発。
私を雇う会社の張さんと一緒に、日本行きの飛行機に乗りました。
同行の張さんと僕の座席は別々だったので、日本に着いて飛行機から降りた後も、彼とはずっと会えませんでした。私は一人で入国審査場に行くことにしました。きっと張さんは空港のホールで私を待っていると思っていました。僕が持っていた携帯は日本で使えないので、連絡も取れません。
実は、張さんはずっと僕と会えないので、てっきり僕が自分でホテルに行くものだと思っていたようです。
外国人は日本に入国するとき、渡航目的・滞在先などカードは書き込まなければなりません。僕はその目的に「観光」ではなく「商務」を選びました。
なんと、これがすべての災難の始まりだったのです。
そのときは、通訳として日本に来ているので、てっきり「商務」を選ぶものだと思っていましたが、それを選択すると疑われる恐れがあることを、全く考えもしませんでした。順調にパスできると思ってました。
入国審査の肌の黒い、日本人離れした審査官は、僕の資料を見るなりすぐに質問をしてきました。僕は日本語で答えました。でも、今考えるとそのとき英語で答えていたなら、順調に行けていたのかも。
「商務のためですか?」
「はい、通訳として、神戸で行われる日本素材フェアーに行く予定です。」
「一人ですか?」
「いいえ、同行者と一緒に。」
「その方は?」
「席が別々だったのでまだ会えていません。」
「フェアーのパンフレットを見せてください。」
「持っていません。たぶん彼が持っていると思います。」
「持ってません?」
「ほかに出展の証明がありますか?」
「・・・・・・」
当時の僕は見た目若すぎ、スーツも着ていなかったためか、どうにも信じてもらえていない。その後、後からやってきた内村光良にそっくりの審査官に、隣の部屋に連れて行かれることになりました。
こんな体験をすることになるとは、夢にも思っていませんでした。
連れて行かれた部屋で約二時間、何度も同じ質問をされる始末。
質問の詳細は忘れましたが、不法入国者への取調べのような内容です。
確実に不法入国と思われていました。
幸運にも、自分の渡航目的を証明できる資料をいくつか持っていました。ホテルの予約した部屋番号・僕を雇う会社の資料(台湾での住所・電話・フェアーの展示品の見本)。
後から気づいたことですが、僕は張さんの電話番号も持っていたのです。しかし、その電話番号が日本で使えるとは考えもしませんでした。
内村光良(仮)は非常に厳しく、「あなたはいったい何をしに日本に来たんですか?」と、何度も質問し、僕が答えても全く信じる様子がありません。
僕を質問攻めにしている間、彼らはホテル・私を雇う会社とASICSに証明を求めていたそうです。
その部屋にいる間、最初の一時間は全く緊張してなかったのですが、一時間過ぎたあと、「これから僕はどうなるの?」と少しづつ不安になってきました。でも、元々あまり緊張しないタイプなので、なんとかなるさと思っていました。
結局彼らは台湾の会社から張さんに連絡を取らせ、確認後、私を解放したのです。
この出来事は、僕を雇う会社と、日本で一緒に出展している同業の会社に大きな波紋を呼んだそうです。
「あなたの会社の人は、空港で拘束されたんですか?」と、張さんはフェアーで何回も聞かれていました。
今回のことを教訓に、仕事に関するの資料はすべて揃えて自分で管理するしようと思います。でも一番大切なのは、今度からは絶対「商務」を選ばない!
結果的には面白い経験ですが、二度と体験したくはありません。しかし、それから二ヶ月後、観光でカンボジアからタイに行った際、また拘束されることになったのです(汗)。
まあ、それは別の話。
- Jun 07 Thu 2007 23:00
200607神戶行工作記事:関西国際空港で拘束された経験
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